5.プロムス体験レポートNo.3 
2005/9/7 極楽の「ごろ寝」鑑賞に挑戦。



気付けば既に3回目のプロムス。4ポンドの安さと、当日券の気軽さ、そして地べたの心地よさに惹かれて、完全にプロムスの虜になりつつあります。
今日はプロムスの全プログラムの中でも特に注目していた、ズービンメータ指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の演奏。中でも後半のストラヴィンスキー「春の祭典」はとても楽しみ。
世界的な有名指揮者&有名オケの出演日ということで、少し早めに並ばないと入れないかもと思い、開演2時間半くらい前から列に並ぶ。場所は、もちろん、4ポンドの最上階ギャラリー席。意外にスムーズに入れて、手すり前の見やすい位置を確保。そして今日は持参のシート(というかシーツ)を敷いて、ごろ寝用スペースを確保! そう、今日のもう一つの目的は、前回衝撃を受けた、あの「ごろ寝鑑賞」に挑戦することなのです。
今日のプログラムは以下の通り。


Haydn
Symphony No.103 in E-flat major ("Drumroll") (30 mins)
Berg
Three Fragments from 'Wozzeck' * (20 mins)
interval
Stravinsky
The Rite of Spring (33 mins)

Katarina Dalayman (soprano)*
Vienna Philharmonic Orchestra 
(ウィーンフィルハーモニーオーケストラ)
Zubin Mehta conductor (ズービン メータ)

今日も、ギャラリー席は、地べた、ごろ寝、何でもありのリラクゼーションスペース。



Bergになった時に、私も思い切って「ごろ寝」の体勢に。
・・・・・・・・。
これは、衝撃の感覚かも。
Bergの曲のせいもあるかもしれないけど、自分の耳が音楽を聴くというより、音楽そのものに全身が包まれて宇宙空間に浮いている感覚・・・。気持ちよすぎです。
生のウィーンフィルの演奏に包まれて「ごろ寝」。これ以上の贅沢があるでしょうか。こんな体勢になったらすぐ眠ってしまうかと思いきや、リラックスしているせいで逆に耳がすごく冴えてきて、細かい音まで吸い付くように脳内に入っていく。
演奏が終わると同時に、それまでごろ寝体勢で聴いていた人達も、総立ちで、一斉に拍手。どんな風に聴いていても、ちゃんと演奏者への礼儀と感謝は精一杯の態度で表すあたり、皆本当に心から音楽が好きなんだろうな、と思う。
休憩が終わって、後半はいよいよストラヴィンスキーの「春の祭典」。 変拍子、無調、複雑な転調、たたみかけるようなシンコペーション、あまりのど迫力に、この曲の時ばかりは、前半の「ごろ寝」鑑賞組も総立ちで、バルコニーの手すりぎりぎりに詰め寄って、皆食い入るように舞台を見下ろして聴いていた。このバルコニー席からだと、まるで痙攣でもしているかのようなバイオリンの弓の動きや、2人のティンパニの乱打も、全て見渡せる。ズービンメータの振る変拍子のリズムと共に、自分の心臓の鼓動も、どんどん早くなっていくのが分かる。
「見る」ことで更に面白く聴ける曲や演奏も、あるもんだな、と再実感。結局この「春の祭典」の30分間は、ギャラリー席の観客も最後まで殆ど全員総立ち状態で、クライマックスを迎えた瞬間、割れるような拍手と歓声で会場中が沸きかえったのでした。
演奏を「見ない」快感と、「見る」快感、両方を味わえた不思議な一夜でした。
あと3日でPROMSが閉幕してしまうのが本当に残念でなりません。
残りのターゲットは、前日から並ぶ人もいるというPROMS最終日。入場実現は相当難しいかもしれないけれど、ダメもとでも、少しでも可能性に賭けて、行って並んでみようと思います!



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